ポリアミド6（PA6）、別名 ナイロン6は、その強度、耐摩耗性、耐薬品性が評価され、人気の高いエンジニアリング・プラスチックである。しかし、その固有の可燃性により、厳しい防火規制のある用途での使用は制限されている。

PA6難燃剤はこの難題に対処するものである。これはPA6を改良したもので、製造時に難燃ポリアミド化合物と呼ばれる特殊な添加剤を組み込んでいる。これらの添加剤は、炎を直接消火したり、熱を吸収して燃焼を遅らせたり、溶けたプラスチックが滴下して延焼するのを防ぐなど、さまざまな方法で燃焼プロセスに作用する。

PA6の難燃性レベルは、使用する添加剤の種類と量によって調整することができる。これにより、PA6はUL 94のような異なる難燃性を達成することができます。例えば、UL 94 V-0規格のPA6は最も高い難燃性を示し、液だれを最小限に抑えながら素早く自己消火します。

この強化された火災安全性により、PA6難燃剤は様々な産業にとって貴重な材料となっている：

• エレクトロニクス： 電子機器に使用される電気部品や筐体には、火災の危険を防ぐために難燃材料が必要とされることがよくあります。PA6難燃剤は、特に高いUL94等級を達成するために配合された場合、このニーズを満たします。

• 自動車 ダッシュボードやケーブル絶縁体のような内装部品には、優れた火災安全性が求められます。PA6難燃剤は、炎に耐え、煙の発生を最小限に抑え、UL94規格に適合しているため、自動車用途に最適です。

• 建築・建設 建築基準法では、難燃性材料の使用が義務付けられています。PA6難燃剤は、UL94規格により、ケーブルトレイや電線管、さらには特定の建材に使用することができます。

難燃剤の添加にもかかわらず、PA6難燃剤は標準的なPA6の望ましい特性を保持しているため、火災の安全性が極めて重要な要求の厳しい用途において、汎用性と信頼性の高い選択肢となっています。

PA6 難燃性（V0）データ